この記事を読み終わるころには…
結論
- 売上の悩みは別々に見えても、実際には流れの中でつながっている
- 成果の差は、施策の数よりも前提となる設計の差で生まれやすい
- 自社の状況がどの段階にあるのか把握することが、改善の出発点になる
経営者なら、一度はこんな悩みを抱いたことはありませんか?
- 新規顧客が増えない。
- 営業しているのに売上が増えない。
- 問い合わせや商談が受注につながらない。
- 既存顧客の売上が伸びない。
- 今のやり方に限界を感じる。
扱う商品やサービスは違っていても、成果が出る会社と止まる会社には共通する構造があります。
私がこれまで複数の業界で売上づくりの現場を経験する中で、繰り返し見えてきたことです。
このページでは、現在このサイトで扱っている5つのテーマに沿って、私の実務経験をまとめています。
各テーマの実績記事では、現場でどのような経験を積み、何を学んだかを詳しく書いています。
自社の課題に近いテーマからご覧ください。
実績記事一覧
集客がうまくいく会社は、広告より先に「誰に売るか」を決めていた
新規顧客が増えない会社ほど、集客施策の前にある「ターゲット設計」が曖昧になっています。
広告を増やす、SEOに取り組む、SNSを始める。
こうした施策を重ねても成果が出ないとき、問題は手段の選択ではなく、「誰に届けるか」が決まっていないことにあります。
個人飲食店専門のホームページ制作会社で、新規営業と制作ディレクションを一貫して担当していた経験から、このことを実感しました。
営業活動では、電話をかける前に「提案先を選ぶこと」を最初の仕事としていました。
広告宣伝費をすでに投じている店舗、新規オープンで集客手段を模索している店舗、競合が多いエリアで差別化に悩んでいる店舗。
こうした基準で絞り込むことで、提案が届く相手が変わります。
ホームページ制作でも同じでした。
「誰に来てほしいか」が決まらないまま制作を始めると、掲載する写真も書く言葉も検索キーワードも、すべての判断が曖昧になります。
ターゲットが決まると、設計のすべてが自然に決まりました。
この経験をもとに担当したホームページでは、老舗日本料理店のミシュラン掲載、イタリアンの客単価約5倍、ハンバーガー専門店の増設・移転といった変化を経験しています。
成果は複数の要因が影響していますが、共通していたのは「誰に届けるか」を先に整理したことでした。
営業件数を増やしても成果は変わらない。現場で見えてきた共通点
「もっと電話をかけろ、もっと訪問しろ」という指示のもとで動き続けても、成果が変わらない営業があります。
動いているのに売上が伸びない場面では、行動量より先に「設計の問題」があることがほとんどでした。
テレアポでは、電話の件数を増やすより先に、スクリプトの設計と改善に取り組みました。
業態ごとに刺さる言葉が違うため、オーセンティックバーに宴会需要を持ち出すことはしない。
声のトーン・出だしの言葉・切り返しのパターンを記録し続け、反応が良かったものに更新していく。
この繰り返しで、アポイント獲得率は10%未満から75%に上昇しました。
技術者専門の人材派遣会社では、既存顧客への増員に限界を感じたとき、同じ企業の別部署への横展開に取り組みました。
増員の数を追うだけでなく、配属設計を整えることで退職率を5%以下に維持し、担当領域で年間3億円規模の契約基盤の構築に関わりました。
2つの現場に共通していたのは、何が効いて何が効いていないかを記録し、設計に反映させ続けることで、個人の感覚に頼らない再現性が生まれたということです。
提案が刺さらない原因は、商品ではなく顧客理解にあった
提案が受注につながらないとき、多くの場合は提案の内容を磨こうとします。
資料をきれいにする、説明の順番を変える、価格を見直す。
しかし、成果に変化が出なかった多くの場面で、問題は提案の中にあるのではなく、提案より前の段階にありました。
ホームページ制作のヒアリングでは、着手前に必ず3つのことを確認していました。
誰に来てほしいか、何を達成したいか、今どこに困っているか。
この3つが具体的な言葉になるまで掘り下げることで、制作のすべての判断基準が決まります。
「客層を広げたい」ではなく「記念日にディナーを利用する30〜40代のカップル」まで具体化する。
「アクセスを増やしたい」ではなく「宴会コースの予約を月〇件に増やす」と数値化する。
「来店が少ない」ではなく「ランチは埋まるがディナーが取れない」まで掘り下げる。
この作業を省いた案件では、制作途中で方向性がぶれ、完成後も「イメージと違う」という結果になりやすかった。
また、顧客の「検討段階」を把握せずに提案に進むと、内容が正しくてもタイミングがずれます。
「課題は感じているが、まだ動いていない」段階の相手に費用感を出しても話は進みません。
相手がどの段階にいるかによって、必要なアクションが変わります。
新規開拓より成果が出た。既存顧客を深掘りするという考え方
売上を増やす方法として、新規顧客の獲得ばかりに目が向きがちです。
しかし、新規顧客は信頼ゼロから始まるため、成約までに多くのコストと時間がかかります。
一方、既存顧客はすでに信頼の土台があり、課題や状況も把握しやすい。
この違いが、成果の出方に大きく影響します。
ホームページ制作会社の既存営業では、「契約更新のときにしか来ない」と思われた瞬間に次の商談の機会は消えます。
定期訪問で接触回数を増やし、無料でできるサービスを積み重ね、「なんでも相談できる人」になることが、有償提案につながる唯一の道でした。
人材派遣会社では、既存顧客の別部署への横展開を実施しました。
担当者から紹介を受けることで、初対面でも「〇〇部門と取引している会社」として話が始まります。
横展開を続けるには、既存の配属先で信頼を積み重ねていることが前提です。
現場での退職や問題放置は、横展開の機会を直接失うことを意味しました。
新規顧客を獲得し続けながら既存顧客を失い続けるサイクルを繰り返しても、売上は安定しません。
今ある関係をどう深め、どう広げるかという視点が、売上の基盤をつくります。
改善を続けても成果が出ない。方向転換が必要な時もある
改善を重ねても前に進まないとき、努力や工夫が足りないのではなく、進む方向自体がずれていることがあります。
輸送機器関連部品を扱う製造会社で引き継いだECサイトは、開設から5年で月間売上が3万円程度でした。
商品ページの情報整理、価格と送料の体系見直し、検索対策。
できる改善をすべて実施した結果、主要キーワードで検索1位を獲得しました。
しかし、売上はほとんど変わりませんでした。
ここで向き合わなければならなかったのは、「そもそもこの商品を、誰が買うのか」という問いでした。
輸送機器関連部品という製品の性質上、一般消費者が繰り返し購入するものではありません。
アクセスデータを分析すると、法人と思われる流入が一定数含まれていることが分かりました。
BtoCの販売チャネルとして改善し続けることに、構造的な限界があったのです。
そこでECサイトの役割を、BtoC販売チャネルからBtoB営業の入口へと転換しました。
方向転換は「うまくいかないからやめる」ではありませんでした。
改善できる部分はやり切ったうえで、構造的な限界を確認してから判断したことが前提にありました。
売上づくりは、一つの施策だけでは解決できない
ここまで紹介した5つのテーマは、それぞれ独立した話ではありません。
新規顧客を獲得するには、まず「誰に届けるか」のターゲット設計が必要です(テーマ①)。
ターゲットが決まれば、営業活動の設計と改善が意味を持ちます(テーマ②)。
営業で接点を持った後、受注につなげるには顧客の課題と検討段階を把握したプロセス設計が必要です(テーマ③)。
新規獲得を続けながら既存顧客を深耕することで、売上の基盤が安定します(テーマ④)。
そして、改善を積み重ねても越えられない壁に当たったとき、方向そのものを見直す判断が必要になります(テーマ⑤)。
実績記事一覧
あなたの会社の売上づくりに関する経験をお聞かせください
当サイトでは、小規模製造業が売上課題に向き合った実体験を募集しています。
例えば、次のような経験です。
- 新規顧客を増やすために、営業先の選び方を見直した
- 展示会で集めた名刺を、商談や受注につなげる仕組みをつくった
- 問い合わせやサンプル依頼の後の対応を改善した
- 既存顧客の別部署や別用途へ取引を広げた
- ホームページやECサイトの役割を見直した
- 新しい販路や顧客層へ事業を転換した
- 取り組んだものの、思ったような結果につながらなかった
成功した話である必要はありません。
何が問題だったのか、どのような選択肢を考え、なぜその方法を選んだのか。
実行した結果、何が変わり、何が課題として残ったのか。
その過程を、同じ売上課題を抱える経営者が自社の状況を考えるための事例として残します。
お送りいただいた内容は、掲載前に確認を行い、必要に応じて社名、氏名、地域、商品名、取引先名などを伏せたうえで、問題解決の事例として編集・掲載する場合があります。

