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結論
- ビジョンは額縁に飾る立派な言葉ではなく、日々の判断に使う「道具」
- 作り方は「理想を並べる → 現状と比較する → 方針を決める」の3ステップだけ
- 方針は1つでいい。全部やろうとしないことが続けるコツ
このサイトの歩き方|売上を安定させる3ステップ
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この記事では、以下の内容を解説します。
- なぜ「売上」より先に「どういう会社にしたいか」なのか
- ステップ①理想を並べる
- ステップ②現状と比較する
- ステップ③方針を決める
- ビジョンなんて必要なのかと感じる方への最小構成
この記事は、当サイトのロードマップ「①方向性を決める → ②売り方を決める → ③実行する」の、いちばん最初の1本です。
「ビジョン」と聞くと、大企業の経営理念のような立派な言葉を想像するかもしれません。
ですがこの記事で扱うのは、もっと実用的なものです。
「どういう会社にしたいか」を自分の言葉で紙に書き出し、日々の判断に使えるようにすること。
それだけです。
なぜ「売上」より先に「どういう会社にしたいか」なのか
正直なところ、「ビジョンを考えましょう」と言われて、素直に時間を取れる社長は多くないと思います。
日中は現場と客先対応、夜は見積もりと事務作業。
会社の理想を考える時間など、どこにもない。それが普通です。
ですからこの記事は、「経営者ならビジョンを持つべきだ」という正論を言うためのものではありません。
それでも「売上より先」とお伝えするのには、理由があります。
売上が落ちてきたとき、多くの社長は「何か新しい営業手段」を探し始めます。
テレアポ、ホームページ、チラシ、展示会。
ですが、行き先が決まっていないまま手段を選ぶと、判断の基準がないので、うまくいかなかったときに「やめるべきか、続けるべきか」すら決められません。
結果として、場当たり的に手を出しては消えていくことになります。
逆に、「どういう会社にしたいか」がひとこと決まっているだけで、この後に決める売上目標にも、受ける仕事・断る仕事にも、根拠が生まれます。
ビジョンは飾るものではなく、迷ったときに立ち返る判断基準です。
ステップ①理想を並べる|きれいな言葉にしない
最初のステップは、「こうだったらいいな」という理想を、思いつくまま箇条書きにすることです。
ここで大事なのは、きれいな言葉にまとめようとしないことです。
「地域社会に貢献する企業」のような立派な文章は要りません。
むしろ、次のような生活実感に近い言葉のほうが、あとで判断基準として使えます。
- 利益率の高い仕事を中心にしたい
- 特定の1社に売上を頼る状態から抜けたい
- 週末は家族と過ごせるようにしたい
- 社員が自分の判断で動ける会社にしたい
- 値下げ要求を断れる立場になりたい
数は10個も並べば十分です。5個でも構いません。
時間は10分と決めて、出てきたものが今のあなたの理想です。
よくあるつまずき
「こんな個人的な願望でいいのか」と手が止まる方が多いのですが、それでいいのです。
会社の理想と社長個人の理想は、小規模企業では切り離せません。
「週末は休みたい」も立派な経営の方向性です。
ステップ②現状と比較する|ギャップを責めずに眺める
次に、書き出した理想の一つひとつに対して、「今はどうか」を隣に書いていきます。
たとえば「特定の1社に頼らない会社にしたい」の隣に、「現状:売上の7割が1社」。
「利益率の高い仕事を中心にしたい」の隣に、「現状:安い量産仕事が中心」。それだけです。
このステップでやってはいけないのが、ギャップを見て自分を責めることです。
差が大きいのは、これまで目の前の仕事に全力で応えてきた結果であって、怠けてきた結果ではありません。
ここでは差を埋める方法を考える必要もありません。
ただ、理想と現状の間に「どれくらいの距離があるか」を眺めるだけで十分です。
距離が見えると、不思議なもので、頭の中のモヤモヤが「距離のある項目」と「意外と近い項目」に分かれ始めます。
これが思考の整理の第一歩です。
ステップ③方針を決める|全部やらない。1つでいい
最後のステップは、理想と現状の差を眺めて、「まずどれから近づけるか」を1つだけ選ぶことです。
ここでのいちばんの失敗は、全部を同時にやろうとすることです。
理想が10個あれば、差も10個あります。全部に手を付ければ、確実にどれも中途半端になります。
社長の時間は限られています。
だからこそ、1つに絞ることが「逃げ」ではなく「戦略」になります。
選び方に正解はありませんが、迷ったら「これが変わればほかの理想にも近づくもの」を選んでください。
たとえば「特定の1社への依存から抜ける」が実現に向かえば、利益率も、断る力も、休日も、連動して変わり始めることが多いです。
▶ 物語で読みたい方へ:妻に「ラーメン屋の頃は、どういう店にしたかったの?」と聞かれた(連載第6話)
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ビジョンなんて、うちみたいな会社に本当に必要なのか?
この記事を読んで「理屈はわかるけど、うちは今日の納期で手一杯だし……」と感じた方もいるかもしれません。
実は、最初から完成されたビジョンを作る必要はありません。
額縁に飾る言葉も、社員への発表も要りません。
スタート地点として必要なのは、この3つだけです。
最小構成:この3つから始める
10分だけ、理想を箇条書きにする
裏紙とペンで十分。きれいな言葉にしない
それぞれの隣に「今はどうか」を書く
差を責めない。距離を眺めるだけ
「まずどれから」を1つ選ぶ
1つ変われば他も連動する項目を選ぶ
最初から立派なビジョンを目指す必要はありません。
まずは「裏紙に10分」という小さな一歩からでも、日々の判断の迷いは変わり始めます。
「どういう会社にしたいか」が実際の決断を支えた話
私自身、BtoCの販路をやめてBtoBに振り切るという大きな判断をした経験があります。
あの判断を最後に支えたのは、売上予測の数字ではなく「どういう会社にしたいか」でした。
判断の裏側は、こちらの記事に率直に書いています。
まとめ|ビジョンは飾る言葉ではなく、使う道具
- ビジョンは「どういう会社にしたいか」を自分の言葉で書き出したもの。立派な文章は不要
- 作り方は3ステップ。理想を並べる → 現状と比較する → 方針を1つ決める
- 方針が1つ決まると、売上目標にも、受ける仕事・断る仕事にも根拠が生まれる
方向性が1つ決まったら、次はそれを数字に翻訳します。
次の記事では、「手元に残したい現金」から売上目標を逆算する方法を解説します。
このサイトの歩き方|売上を安定させる3ステップ
売上を仕組みで作る全体地図|この記事の現在地
会社の方向性が言葉になったら、STEP2「売上構成と優先順位」へ進んでください。どの売り方(手段)を選ぶかは、その後で決めるのが遠回りしない順番です。
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この記事の3ステップは、読むだけでは終わりません。
実際に手を動かして書き出したときに、初めて判断基準になります。
そこで、順番に埋めるだけで完成する記入シートを無料で用意しました。
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ビジョン記入シート(PDF・全9ページ)
この記事の3ステップを、そのまま自社の言葉で書き込める記入シートです。お名前とメールアドレスをご記入いただくと、その場でダウンロードできます。
- 理想の書き出し欄(10分で埋まる10マス)
- 現状との比較欄(理想の隣に書くだけ)
- 方針の決定欄(1つに絞るための選び方つき)
- 記入例(架空の製造業1社分)
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その経験が、同じ課題を抱える経営者の方々にとって大きなヒントになるかもしれません。

