うちの強みは「普通のこと」の中にある。選ばれてきた理由の見つけ方と言語化

この記事を読み終わるころには…

✓ 強みは「作るもの」ではなく「見つけるもの」だとわかる
✓ 選ばれてきた理由を見つける3つの方法がわかる
✓ 見つけた強みを、営業で使える言葉にする方法がわかる

3つの問いと4つの流れを1枚で埋める「新規開拓の設計メモ」を、記事の最後で無料配布しています。
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結論

  • 強みは新しく作るものではなく、すでに選ばれてきた理由の中にある
  • 見つけ方は3つ。顧客に聞く・社員に聞く・受注記録を並べる
  • 言語化のコツは、かっこよく加工せず「顧客の言葉のまま」残すこと
強みを「作ろう」とすると
よその会社の成功例や流行の言葉を探す
自社の実態と離れた言葉が並ぶ
✕ 誰の実感にも支えられず、使われない
強みを「見つけよう」とすると
選ばれ続けている取引の中に理由を探す
顧客の言葉で裏付けられた強みが見つかる
✓ 発信にも提案にも、自信を持って使える

新規顧客開拓の3つの問い|この記事の位置

この記事では、以下の内容を解説します。

  • 強みは作るものではなく見つけるもの
  • 選ばれてきた理由を見つける3つの方法
  • 社内の「当たり前」ほど強みになる理由
  • 顧客の言葉のまま言語化する方法

前の記事までで、「どこの誰に売るか」が決まりました。

次の問いはこうです。

相手が決まった。
では、今なぜ自社が選ばれているのか?

この問いに答えられないまま新規に売り込んでも、相手には「他の加工屋さんと何が違うの?」としか見えません。

問い②「何を売るか」の出発点は、自社の強みを知ることです。

強みは作るものではなく、見つけるもの

「うちには強みと呼べるものがない」。

多くの経営者がそう言います。

でも、考えてみてください。

もし本当に強みがないなら、今の顧客はとっくに他社に移っているはずです。

取引が続いているという事実そのものが、選ばれる理由が存在する証拠です。

問題は、強みがないことではなく、強みが社内では「当たり前」すぎて、誰にも見えていないことです。

毎日やっていることは、やっている本人にとっては普通のことです。

ですから、強み探しは発想の作業ではなく、発見の作業になります。

探す場所は、すでに選んでくれている顧客との取引の中です。

▶ 連載小説でも、主人公が同じ壁にぶつかります:朝礼で「うちの強みは何ですか」と聞いたら、誰も答えなかった

選ばれてきた理由を見つける3つの方法

方法1|顧客に聞く
続いている顧客に「なぜうちと取引を続けてくださっているのですか」と率直に聞く。納品や打ち合わせのついででよい。一番確実で、一番意外な答えが返ってくる
方法2|社員に聞く
現場の社員に「顧客に感謝されたこと・褒められたこと」を聞く。社長には届いていない現場のやりとりの中に、選ばれる理由が埋まっている
方法3|受注記録を並べる
過去1〜2年の受注を並べ、「どんな案件のときに選ばれたか」の共通点を探す。短納期のときか、図面が固まらないときか、他社に断られたときか。データが記憶の思い込みを正してくれる

見つけ方は3つあります。

できれば3つともやると、同じ理由が別々の方向から裏付けられて、確信に変わります。

この3つに共通するのは、自分の頭の中だけで考えないことです。

強みは自社が決めるものではなく、顧客が決めているもの。

ですから、答えは外に聞きにいくしかありません。

社内の「当たり前」ほど強みになる

3つの方法をやると、多くの場合、拍子抜けするほど普通の答えが集まります。

「返事が速い」「納期を守ってくれる」「図面のおかしな点を指摘してくれる」。

ここで「なんだ、そんなことか」と捨てないでください。

自社にとって当たり前のことは、顧客が付き合ってきた「できない他社」との比較の上で選ばれた理由です。

納期を守るのが当たり前にならない世界を、顧客は知っています。

だからこそ、あなたの会社を選んでいるのです。

当たり前を当たり前として続けられること自体が、真似のされにくい強みです。

言語化のコツ|顧客の言葉のまま残す

見つけた強みを言葉にするとき、やりがちな失敗があります。

かっこよく加工してしまうことです。

「図面のおかしな点を指摘してくれる」を「卓越したエンジニアリング提案力」と書き換えた瞬間、言葉はつるっと滑って、誰にも刺さらなくなります。

顧客が口にした言葉は、同じ立場の別の顧客にもそのまま届く言葉です。

「図面が固まる前でも相談に乗ってくれる」と顧客が言ったなら、そのまま使う。

この「顧客の言葉のまま」が、この後のポジショニングやホームページの文章で、そのまま見出しになります。

ここで一度立ち止まって・・・

「聞く相手と聞き方を、一覧にしておきたい」

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特別な技術がないうちには、強みなんてないのでは?

「特許もない、最新設備もない。うちには語れる技術がない」と感じた方へ。

安心してください。顧客が外注先を選ぶ理由の大半は、実は技術そのものではありません。

  • 見積の返事が速い。
  • 無理な相談にも一度は知恵を絞ってくれる。
  • 小ロットでも嫌な顔をしない。
  • 担当者が説明しやすい資料をつけてくれる。

こういう「付き合いやすさ」は、設備投資では手に入らない、立派な差別化要因です。

技術のスペック表ではなく、取引の体験全体の中に強みを探してください。

強み探しが、既存顧客への聞き取りから始まった経験

私自身、新規開拓のために「自社の売りは何か」を考えようとして、机の上では何も出てこなかった経験があります。

結局、答えをくれたのは既存の顧客でした。

取引が続いている理由をたずねていく中で、自分たちが当たり前にやっていたことの価値を教えられ、それがそのまま新規に伝える言葉になりました。

新規のための強み探しが、既存顧客との対話から始まる。

遠回りに見えて、実は最短ルートでした。

まとめ|強みはすでにある。見えていないだけ

頭の中だけで考える強み
かっこいい言葉を探して加工する
実感が伴わず、発信にも提案にも使われない
聞いて見つける強み
顧客・社員・受注記録の3方向から探す
顧客の言葉のまま記録する
発信・提案・ポジショニングの土台になる
  • 取引が続いていること自体が、選ばれる理由がある証拠
  • 見つけ方は3つ。顧客に聞く・社員に聞く・受注記録を並べる
  • 社内の当たり前こそ強み。言語化は顧客の言葉のまま残す

強みが言葉になったら、次の問いはこうです。

「その強みを、どの立ち位置で打ち出すか?」。

次の記事では、競合と同じ土俵に乗らないためのポジショニングを扱います。

売上を仕組みで作る全体地図|この記事の現在地

STEP1|方向性を決める
STEP2|売上を増やす順番を決める
受注後は「既存顧客」の枝に戻り、サイト全体が一本の循環になります

この記事で手が止まったら、地図の一つ手前の記事へ戻ってみてください。そもそもどの枝に進むか迷ったら、STEP2「売上構成と優先順位」からやり直せます。

「新規開拓の設計メモ」を無料配布中

強みの聞き取りは、質問と記録の枠があると一気にやりやすくなります。

3つの問いと4つの流れを1枚で埋められる記入メモを無料で用意しました。

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  • 3つの問いの記入欄(どこの誰に・何を・どう売るか)
  • 強みの聞き取り欄(顧客・社員・受注記録の3方法の質問例つき)
  • 4つの流れの設計欄(認知・収集・接触・継続を何で担うか)
  • 記入例(架空の製造業1社分)

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